そろばん習っても、意味ないかもしれません
そろばんは令和の今でも人気の習い事の1つです。
そして、そろばんを習うことで得られる効果はたくさんあります。
しかし、そろばん習っても意味ないかも知れないと思うことがあることも事実。
この記事では、現役そろばん先生が考えるそろばん習っても期待できないことについて書いています。
そろばんに興味がある方、子どもの習い事として考えられている方にとって役に立つ情報になれば幸いです。
1.そろばんに即効性はない
そろばんを習うと算数が得意になり、成績が上がる。
そろばんを習うと算数が分かるようになる。
これは事実であり、事実ではありません。
というのも、長い目で見ればという枕詞が必要です。
そろばんは個人差はあるにしてもどんな子でも、
計算力・集中力・忍耐力・創造力・情報処理能力・暗記力・ひらめき力など本当にいろんな力がつきます。
これは、10年そろばん先生をやってきた経験から自信をもって言えます。
しかし、それらの力は半年や1年くらいでつくようなものではなく少なくとも3~4年はかかります。
ましてや算数が苦手な高学年のお子様がそろばんを習い始めても、数ヶ月で算数ができるようになるとは全く思えません。(※低学年の算数は計算の占める割合が比較的大きいのでそろばんの効果は十分期待できます)
そういったお子様は学習塾や家庭教師、通信教育など学校内容に合わせて進む方が断然即効性があります。
元学習塾講師の立場から言うと、勉強の仕方や問題のとき方、勉強の取り組み方なども指導するので短期間で力がつく事例がたくさんあります。
学校の内容が押さえられている前提で、計算がもっと速くなりたい、集中力をつけたい、ひらめき力をつけたいというお子様にはぜひお勧めします。
ただし、そうなるまで時間はかかります。
2.そろばん〇級の影響力
そろばんで1級取ったらそれでいい。
珠算1級取得、これは1つの大きな目標、節目になることは間違いないです。
でも、これだけが目標でそろばんを習うのはあまり意味がないと思っています。
将来そろばん関係のお仕事をめざしているお子様であればいいのですが・・・
それはごく少数派だと思われます。。
そうでない場合、今の時代そろばんの取得級はそれほど大きな影響力は持ちません。
商業系の進学に役に立つことはあるにしても
そうでない場合、履歴書で光を放つのはおそらく英検〇級の方だと思われます。
そろばんをする理由として資格取得ということは、先生の私自身も目指していることではありません。
資格取得は手段であり、本当の目的は能力開発です。
そういった理由から珠算検定のほかに暗算検定、読上算・読上暗算検定、大会出場、フラッシュ暗算、夏合宿などのイベント企画などを取り入れています。
もし資格だけを目指すのであれば日々の授業と珠算検定だけでいいかもしれません。
でもそれでこれからの時代に必要なスキルを身につけることができるとは思えません。
今、教室に来ている有段者の子どもたちのほとんどが、すべての検定、すべての大会、すべての行事に積極的に参加している子どもたちなります。
能力開発をすることで総合力が上がり、もちろん珠算の力もついていきます。
稀に「珠算検定だけでいいです」と言われることがありますが、そうすると結果的に珠算検定の進級も鈍化していきます。
能力開発をしていくことでそろばんの力以外の力も、今後の子どもたちの大きな武器になっていきます。
3.まとめ
私自身がそろばんの先生をしているのでそろばんを習うことは絶対いいと信じています。
だからこそわが子3人娘も小さい頃からみっちりそろばんをしました。
しかし習う目的、習う期間によっては正直意味がない(効果を感じられない)場合があります。
特に残念なのは小さいお子さまが短期間で辞めてしまう時です。
小学1年生の子が1年間だけそろばんしても、しばらく経つときっと弾き方すらおぼえていません。
それははっきり言って意味がないといえます😞。
そろばんで身につく計算力・集中力・忍耐力・創造力・情報処理能力・暗記力・ひらめき力は長い間かけてじわじわ身につくものだからです。
そこには親の忍耐力も大事になってきます。
以上が、そろばんに興味がある方、そろばんを子どもの習い事として考えてる方にぜひ知っていただけたらと思うことです。
参考になりましたら幸いです。
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