伸びる子と伸びない子の違い
そろばん教室では毎月検定試験が行われます。
※協会によって異なります。
結果を見た時、先生として頭を抱えることがあります。
うーーん、何でだ?
試験なのでもちろん絶対はありません。
しかし子どもたちの普段の練習を見ていると、よほど検定当日に大きなハプニングがない限り普段と大きく異なる結果は出ません。
それどころか、普段では取ったことのない素晴らしい点数をたたき出す子もいます。
逆にいつもいい点数なのに検定の時だけ点数が大幅にダウンする子がいます。
この記事では、伸びない子の行動と、伸びないほんの些細な原因について考えてみます。
内容はそろばんのことになりますが、勉強や生活でも共通する点が多いと思います。
パパやママはもちろん、子どもに関わる全ての人にぜひ参考にしていただけたらと思います。
伸びない、その原因はほんの些細なこと
それは、誤魔化すことです。
私の教室では検定練習のプリントは自己採点するようにしてます。
これは園児でもやり方を教えたらできます。
先生が〇を付けるよりもメリットが大きいと思っています。
自分で採点するメリット
・時間短縮
・どんな間違いをしてるか自覚できる
・自分で自分のことができるようになる
・成長の度合いを自分で知ることができる
・数字を瞬間的に覚える訓練になる(そろばんには必要なスキルです)
個人差はありますが、自分で採点のメリットは多いです。
自分で採点するデメリット
一番は、先生が理解度や状況を正確に把握しにくい(把握し間違える)こと。
問題を解いてる様子も見てますし、授業後答案を回収し確認していきます。
でも、ときどき残念なことが起きます。
毎回いい点数なので検定受検をすすめます。
いざ検定を受けてみると、実はできていなかったということが発覚します。
間違ってるのに、間違ってないようにする
分からないのに、わかってるふりをする
できてないのに、できるふりをする
知らないのに、知っているふりをする
がんばってないのに、がんばってるふりをする
答えを書き写したり、間違いを書き直したり、間違ってるのに〇をしたり・・・。
実は、結構あります。
先生なのに気づかないんですか?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
もちろん、気づくことはあります。
子どもの話(言い分)を聞くようにします。
注意をします。
それでもなおせないこともあります。
残念ながら、繰り返したり、巧妙になっていくこともあります。
先生に(誰にも)バレなければいい。
とりあえず今がよければいい。
できないと思われたくない(自分自身が思いたくない)。
色んな気持ちがその行動を生み出してると思います。
でも、誰にもバレてないことはありません。
絶対に誤魔化してる様子を見てる人がいます。
それは、自分自身です。
子どもたちは十分悪いことをしてると分かっていて、誤魔化しています。
真剣に向き合いだしたとき
誤魔化しを一切しない子もいます。
これは2パターンあります。
①もともと根っから正直な子・間違うことをあまり恥ずかしいと思わない小さい子。
②昔は誤魔化してたけど、今は全くしない子。(←こちらが多い)
②は先生の注意に効果があったということではありません。
誤魔化すことに意味がないということに子ども自身が気付いたということです。
そろばんは級が上がるにつれ、誤魔化しがきかなくなります。
分からないときは分からないと手を挙げる、間違った時は解きなおすを繰り返していかないと点数が取れなくなっていきます。
そろばんに真剣に向き合いだすと、練習の点数だけをよくしていくことに何の意味も感じなくなります。
できるふりをして実はできない自分、それが嫌だと思い始めるのです。
これが一番大事。
勉強でも全く同じですよね。
そうなった時に初めて、いい結果へ向けてのスタートが切れます。
誤魔化している間は結果は出ません。
誤魔化さなくなって伸びていくようになります。
誤魔化している子を見つけた時は、こういう話をしていきます。
「それが結果が出てない本当に些細な原因なんだよ」
私自身も含め、大人でもちょっぴり耳が痛い話ですね。