算数ができる子になるために必要なこと

※この記事の内容は、発達障害の特性の算数障害のお子様には当てはまらない内容です。

算数・数学は他の科目に比べ、得意不得意、できるできないの差が大きい科目です。
その差が表面化するのは高学年ですが、実際は低学年の頃から始まっています。

この記事では算数の基盤となる計算力の及ぼす力について解説します。

高学年になって、もしくは中学受験勉強に入って計算力のなさに苦労する子がいます。

この記事を読んで、計算力の重要性とそろばんで身につく力を知っていただけたらと思います。

目次
1.計算力の重要性:算数の系統図からみてみます。
2.計算力の重要性:小学校算数の特徴から考えます。
3.反復練習と計算力
4.計算力の威力
5.まとめ

1.計算力の重要性:算数の系統図からみてみます。

小学校で習う算数の大まかな単元をピックアップしています。
※スマホだと非常に見にくい表になっています。可能であればPCでご覧ください。

算数は大きく4領域に分かれています。


下の表を見てください。
一見、計算力が関係するのは A 数と計算 だけのように見えます。

領域低学年(1~2年)中学年(3~4年)高学年(5~6年)
A 数と計算・10000までの数
・1~3桁 加法・減法
・簡単な分数
・九九
・1億を超える数
・分数・小数
・整数のわり算
・小数の加法・減法
・小数×÷整数
・概数
・四捨五入
・四則混合
・偶数・奇数・倍数・約分
・分数の通分・約分
・小数の乗除
・分数の乗除
・分数・小数・整数混合計算
・文字式
B 図形・方向や物の位置
・三角形・四角形・長方形・正方形・直角三角形
・円・級
・正三角形・二等辺三角形
・角度
・垂直・平行
・台形・平行四辺形・ひし形
・直方体・立方体
・見取図・展開図
・面積
・多角形
・合同
・円周・円周率
・角柱・円柱
・面積
・体積
・拡大・縮小
・線対称・点対象
・円の面積
・角柱・円柱の体積
C 測定・長さ・広さ・かさ
・時刻
・時間
・長さの単位
・重さの単位
・時間の単位
・時刻・時間の計算
・比例の関係
・単位量あたりの大きさ
・速さ
・割合
・比例と反比例
・比
D データの活用・絵や図を用いた数量表現
・表やグラフ
・表や棒グラフ
・折れ線グラフ
・円グラフ・帯グラフ
・平均
・代表値・度数分布・ヒストグラム
新学習指導要領における算数・数学内容系統一覧 新興出版社 啓林館

でも、この中で計算力が関係する内容を赤色で表すと以下のようになります。

領域低学年(1~2年)中学年(3~4年)高学年(5~6年)
A 数と計算・10000までの数
1~3桁 加法・減法
・簡単な分数
・九九
・1億を超える数
・分数・小数
・整数のわり算
・小数の加法・減法
・小数×÷整数

・概数
・四捨五入
・四則混合
・偶数・奇数・倍数・約分
・分数の通分・約分
・小数の乗除
・分数の乗除
・分数・小数・整数混合計算
・文字式
B 図形・方向や物の位置
・三角形・四角形・長方形・正方形・直角三角形
・円・球
・正三角形・二等辺三角形
・角度
・垂直・平行
・台形・平行四辺形・ひし形
・直方体・立方体
・見取図・展開図
・面積
・多角形
・合同
・円周・円周率
・角柱・円柱
・面積
・体積
・拡大・縮小

・線対称・点対象
・円の面積
・角柱・円柱の体積
C 測定・長さ・広さ・かさ
・時刻
・時間
・長さの単位
・重さの単位
・時間の単位
・時刻・時間の計算
・比例の関係
・単位量あたりの大きさ
・速さ
・割合
・比例と反比例
・比

D データの活用・絵や図を用いた数量表現
・表やグラフ
・表や棒グラフ
・折れ線グラフ
・円グラフ・帯グラフ
・平均
・代表値・度数分布・ヒストグラム
新学習指導要領における算数・数学内容系統一覧 新興出版社 啓林館
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5・6年生になると、赤ばっかりになります。


2.計算力の重要性:小学校算数の特徴から考えます。

小学校算数の大きな特徴を学年別でみてみます。

小学1・2年生

1・2年生の頃は、知ることがテーマです。
表の読み方や図形の形、時間の読み方などを知る内容になっています。
実際、計算といえば2桁までのたし算・ひき算で、筆算を習うのは2年生からです。
2年生で出る九九は計算というより覚えることが中心です。

小学3・4年生

3・4年生の頃はたし算・ひき算に加え、かけ算・わり算の筆算がでてきます。
整数に加え小数も出てきます。
図形の種類が増え、長方形・正方形の面積が出てきます。
⚠ここで、図形に計算力の要素が加わります。
様々な単位が出てくることと時間の計算が出てきます。

小学5・6年

5・6年生ではほぼ全単元で計算力が関係します。
そして、授業の中では計算のやり方を説明することはほとんどありません。

例えば、円の面積の問題では『半径×半径×3.14』の立式までの説明が中心で、小数の入った計算方法を解説することはほとんどないということです。

理解している、わかっている前提で授業を進めます。
計算力の上に各単元の内容がのっかっているようなイメージで

算数はどんどん積み重ねていく科目です。
もちろん、算数が数学の基礎になります。
計算ができないと、その単元だけでなくその後の関連する単元でも必ず引っかかるということです。

3.反復練習と計算力

そろばんで計算力がつきます。
なぜならいつも計算しているからです。

そろばんで出てくる計算は、桁が増えるだけで基本的には同じことの繰り返しです。

その計算をひたすら反復練習していきます。
応用や発展とかいう事ではなく、ただひたすら反復練習です。
速く正確にを目標に繰り返し練習します。
これを早い子は幼稚園からずっと繰り返し練習します

これが算数の大きな底力となる計算力をつける方法です。

学校で授業をする中で、計算が速い子はほとんどそろばんか公文をしている子でした。
公文もおなじように計算をたくさん繰り返し練習するので計算力がつきます。
また、学校の計算ドリルをひたすら反復練習することでも計算力はつきます。

計算力の身につけ方は反復練習、これだけです。

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4.計算力の威力

計算が速く正確にできれば、テストや入試問題では非常に有利です。
後半に出てくることが多い図形や文章問題、応用問題を考えることに多く時間を使うことができるからです。

計算力に加え暗算力も身につけることができれば、鬼に金棒です。
図形や文章問題の式を見た時にそれが合ってるかどうかの見直しや確認を、短時間で行うことも可能になります。

5・6年生になり単元の内容理解に集中できるようにしておくためには、早い時期(低学年)に計算力を身につけておくことがベストです。

特に中学受験を考えていないというお子様も同じです。

たとえ図形や文章問題で立式ができたとしても
・答えまでたどり着かない
・途中ミスをする
・テストで時間内に解き終わらない
という計算力のなさによるつまづきを見せ始めます。

遅くとも、中学生になる前までに小学校内容の計算はしっかりできるようにしておかないと、数学ではついていけなくなる可能性大です。

そろばんは計算力と暗算力を早い時期から高めていくことができ、算数や数学力へつなげていくことができます。

まとめ

数学はできる・できないが大きく分かれる科目です。
最初の分かれ道は計算力にあると思っています。

計算力を身につけることは早い時期から始めた方がいいです。
その方法はいたってシンプル。

計算力は反復練習をすることで身につきます。

そろばん、公文、ドリルなど、どんな方法でもいいです。
なかでもそろばんは計算力と暗算力を同時に身につけることができるのでおすすめです👍。

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