新しい1万円札 渋沢栄一と算盤
※昨年末にかいた記事を更新しました。
すでに新紙幣を手にされている方もいるかもしれません。
新紙幣について、また一万円札の顔となった偉人渋沢栄一について書いた記事になります。
ぜひご覧ください😊
日銀は新しいお札を、2024年7月3日に発行を開始すると発表しました。
国立印刷局より引用
2019年にはそうした話はあったものの、すっかり忘れていました。
この記事では、
新紙幣についての情報を知りたい方、
さらに新紙幣1万円札の渋沢栄一について知りたい方へ向けての内容です。
算盤についても触れてみます。
これを読むと新紙幣や渋沢栄一について、誰かに話したくなるかもしれません。
目次
1.新しい紙幣のあれこれ
1‐1 誰になる?図柄がどうかわる?
1‐2 新紙幣へ、いつから変わる?
1‐3 新紙幣、豆知識
2.渋沢栄一について
3.ベストセラー『論語と算盤』
1.新しい紙幣のあれこれ
1‐1 誰になる?図柄がどう変わる?
最近はあまり現金を使わない人もいるかもしれません。
そこで、ちょっとおさらいです。
今の紙幣
お札の種類 | 肖像 | 裏の絵 |
一万円券 | 福沢諭吉 | 鳳凰像 |
五千円券 | 樋口一葉 | 燕子花図 |
千円券 | 野口英世 | 富士山と桜 |
新しい紙幣
お札の種類 | 肖像 | 裏の絵 |
新一万円券 | 渋沢栄一 | 東京駅(丸の内駅舎) |
新五千円券 | 津田梅子 | フジ(藤) |
新 千円券 | 北里柴三郎 | 富嶽三十六景(神奈川沖浪裏) |
今の紙幣の製造はすでに終了しています。
そして、新しい紙幣は昨年から製造開始しています。
1‐2 新紙幣へ、いつから変わる?
今年度末(2024.3)までの新紙幣の備蓄量は、45億3000万枚になる予定です。
発行は2024年7月3日からと発表がありました。
来年夏ごろから見かけるようになるかも?
新紙幣が発行されても、今の紙幣はこれまで通り使用可能です。
1‐3 新紙幣、豆知識
・紙幣刷新は2004年以来20年ぶりになります。
・1万円札の肖像画変わるのは40年ぶりです。
(1984年聖徳太子→福沢諭吉へ変更)
・記番号は現行の最大9桁→10桁へ
そもそも、なぜ紙幣を変えるかというと・・・
・紙幣刷新の一番の目的は偽造防止対策のため。
・高精細すき入れ模様の導入
・最先端技術を用いたホログラムの導入
現行の「すき入れ」のバージョンアップ。
一万円券及び五千円券にはストライプタイプのホログラム。
千円券にはパッチタイプのホログラム。
これらは肖像の3D画像が回転する最先端のホログラムで銀行券への採用は世界初。
日本の繊細な技術の結晶です。
他にもこんな所にも変化が!
・指の感触で識別できるマークの形状変更及び券種毎の配置変更
・額面数字の大型化(表・裏)
・「ホログラム」及び「すき入れ」位置を券種毎に変更
・紙幣の大きさはどれもこれまでと同じです。
2.渋沢栄一について
1万円札の肖像に選ばれた渋沢栄一について調べてみました。
1万円札になるんだからすごい人には違いない…。
渋沢栄一略歴
・1840年(天保11年)埼玉県深谷市生まれ
・家は農家
・父やいとこの尾高惇忠から『論語』などを学ぶ
・京都で徳川慶喜に仕え、27歳のときにパリ万国博覧会や欧州諸国を見て回り…
・帰国した栄一は明治政府で新しい国づくりで力を発揮
・33歳で大蔵省を辞し、民間経済人として活動開始。
・日本で初めて「銀行」を設立(現 みずほ銀行)
・日本で初めての公的取引所となる「東京株式取引所」の創設(現 東京証券取引所の前身)
・およそ500以上の企業の設立や運営に関わる。
近代日本経済の父・日本資本主義の父と呼ばれる所以です。
・なんと、企業だけでなくおよそ600を超える社会・教育事業にも関わっている。
渋沢栄一が設立・運営に携わり、現存している企業の一部
ENEOS・三大メガバンク(みずほ銀行・三菱UFJ銀行・三井住友銀行)・りそな銀行・日本銀行・東京海上日動・日本郵船・日本郵船・JR・KDDI・サッポロビール・キリンビール・東京ガス・東京電力・清水建設・帝国ホテル・第一三共・東急不動産・東京証券取引所
一橋大学・日本女子大学・東京経済大学
日本経済新聞社・東洋経済新聞社
日本赤十字社・東京慈恵会・養育院
幅広い活躍ぶりの中にも、生活インフラを担う企業が多いことや社会・教育事業にも携わっていることに、信念を感じます。
3.ベストセラー『論語と算盤』
この本は1916年(大正5年)に出版された講演集のタイトルです。
資本主義と聞けば、金儲け、格差社会というイメージがあるかもしれないが、渋沢は社会のために財を成すべきと考えた経済人だった。(中略)
仁義道徳に基づいた富でなければ、永続しないという考え。
論語とは中國古代の思想家・孔子の言行録で、渋沢は仁義・道徳の根拠に据えていた。
『あらすじ 論語と算盤』 渋沢栄一の玄孫 渋澤健より引用
算盤は経済・利益といった意味合い。
論語と算数を同時に存在させるべきという、彼の考えを表している。
算盤は象徴的な意味で使われているんですね。
『論語と算盤』は主に経済界で働く人にとってバイブル的な本、いわゆるビジネス書です。
しかし、WBC栗山監督の愛読書として話題になったり、新紙幣に渋沢栄一が選ばれたことで再び脚光を浴びています。
分かりやすく解説した本や漫画や子供向けの本もあるので、お子様と一緒に読んでみるのもいいかもしれません。
100年以上前の内容とは思えないほど新しい考えと響く言葉に驚きです。
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ちなみに・・・
紙幣の肖像は、以下の観点を踏まえて明治以降の人物から選定されているそうです。
1.偽造防止の観点から、なるべく精密な写真を入手できること
2.肖像彫刻の観点からみて、品格のある紙幣にふさわしい肖像であること
3.肖像の人物が国民各層に広く知られており、その業績が広く認められていること
やっぱり紙幣の顔、凄い人たちです。
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