そろばんのやり方 園児はこれ覚えるとステップアップします。
そろばんは1~10までの数字が大体わかり、読むことができればスタートできます。
実際、そろばんを始める時期の低年齢化が進んでいます。
先生の立場から見ても低年齢からスタートした子の方が数年後、特に暗算で驚異的な力を身につけることが多いことを実感しています。
ただ、小さい子だからこそぶつかってしまう壁もあります。
この記事では早くからそろばんを習わせたいと考えている方・すでにそろばんを始めてるという園児の保護者様に向けた記事です。
これさえ押さえておけば、比較的スムーズに基礎テキストを進めていくことができます。
現場で実感している内容です。
ぜひ参考にしてください。
目次
1:最初は指で数を数えることも大切
2:この計算の答えを覚えると、ステップアップできる
3:繰り上がりと繰り下がりの計算になっても、使うのは簡単な計算
3‐1:繰り上がりの計算
3‐2:繰り下がりの計算
4:まとめ
1:最初は指で数えることも大切
小さい子は計算をしたことがない子がほとんどです。
計算の前段階は数えること。
そろばんの珠の数を数え、答えを出す
指で数え、答えを出すことから始めます。
珠の数が多い→たくさんの数を表す
指の数が多い→たくさんの数を表す
珠の数が減る→数が減る
指を折っていく→数が減る
ということを視覚的に覚え数量感覚を養っていきます。
これは、発達過程において大切な時期です。
2:この計算の答えを覚えると、ステップアップできる。
指で数を数えることが速くなってきたり、慣れてきたら答えを覚えてくる子も出てきます。
そうなってくると問題をとくスピードもアップしてきます。
指で数を数えることからいち早くステップアップした方が、当然進みも早くなります。
そろばんは計算過程で簡単な計算をする必要があります。
そこで簡単な計算の答えを覚えていくと、そろばんの上達が一気にスピードアップします。
簡単な計算:これだけ覚えれば大丈夫(足し算)
1+4 2+4 3+4 4+4
2+3
3+2 3+3
4+1 4+2 4+3
簡単な計算:これだけ覚えれば大丈夫(ひき算)
5-1 5-2 5-3 5-4
6-2 6-3 6-4
7-3 7-4
8-4
そろばんの構成は5珠・1珠4つの作りになっています。
そのため、5+1はそろばんの形を覚えればそろばんに答えが出ている状態になります。
しかし、4+1は答えが5になることが分かってないと、そろばんに答えをつくれません。
大人から見ると簡単な計算も、園児にとっては壁になる子が多いです。
計算のたびに指を出して考える子と、この答えを覚えている子では進度に差がつくのは当然です。
また指を出す動作が入ることで集中力が切れたり、そろばんのやり方以外に意識を取られてしまい、やはり進みがゆっくりになります。
上記の計算の答えを全部を覚えなくても、いくつか覚えることでぐんと進むこともあります。
少しずつ覚えていくことをおすすめします。
遊びの中や生活の中で楽しく覚えていくといいですね。
3:繰り上がりと繰り下がりの計算になっても、使うのは簡単な計算
3‐1:繰り上がりの計算
そろばんの繰り上がりと繰り下がりは10進法の補数(足して10になる数 )を利用して計算します。
補数は子どもたちには数のおともだちとして紹介します。
繰り上がり計算の仕方
1たせないときは9を引いて10をたす
2たせないときは8を引いて10をたす
3たせないときは7を引いて10をたす
4たせないときは6を引いて10をたす
5たせないときは5を引いて10をたす
6たせないときは4を引いて10をたす
7たせないときは3を引いて10をたす
8たせないときは2を引いて10をたす
9たせないときは1を引いて10をたす
例えば
2+9の計算は『9たせないときは1を引いて10をたす』ので、2つの珠から1つ引いて10の位の珠を1つ入れることで11という答えを導き出します。
そのため上記表を声に出して読ませ、覚えていくよう繰り返し練習をしていきます。
元気に大きな声で読むことで、目だけでなく、耳・口など五感で覚えるようにしていきます。
この方法で計算するので、子どもたちは繰り上がりの足し算という自覚なしに意図も簡単に計算することができます。
突然ですが、ここで1つクイズです。
6+9の計算と、5+9の計算、
そろばんっ子にとって難しいのはどちらだと思いますか?
答えは5+9です。
実は、この計算には簡単な計算が必要です。
5+9の計算方法
『9たせないときは1を引いて10をたす』ため、
まず、5‐1の計算が必要になります。
やはりここでも指を使って答えを出す子と、簡単な計算の答えを覚えている子で差がつきます。
3‐2:繰り下がりの計算
繰り下がりも数のおともだちを使って計算します。
繰り下がりの計算の仕方
1ひけないときは10をひいて9をたす
2ひけないときは10をひいて8をたす
3ひけないときは10をひいて7をたす
4ひけないときは10をひいて6をたす
5ひけないときは10をひいて5をたす
6ひけないときは10をひいて4をたす
7ひけないときは10をひいて3をたす
8ひけないときは10をひいて2をたす
9ひけないときは10をひいて1をたす
例えば
11-9の計算は『9ひけないときは10をひいて1をたす』ので、10をひいて1珠のところに1珠をたして答えは2とします。
小さな子でも、繰り下がりのひき算をあっという間に解くことができます。
さて、ここでも繰り上がりの足し算の時と同様に
例えば 15‐9と、14‐9の計算では難易度が大きく変わります。
14‐9の計算方法
『9ひけないときは10をひいて1をたす』ため、
10をひいた後、4+1の計算が必要になります。
そうです。
ここでも簡単な計算の答えがすぐわかる方がどんどん進みます。
4:まとめ
そろばんの足し算ひき算の計算は、この内容がすべてです。
ということは簡単な計算の答えを覚えておけば、繰り上がり繰り下がりの計算はすぐにできるようになります。
そして桁が上がってもやることは同じなので、100以上の大きな数の計算も実は簡単にできてしまうことになります。
小さな子が基礎テキストをスムーズに進んでいけるかどうかは、いち早く簡単な計算の答えを覚えるかにかかっていると言っても過言ではありません。
基礎テキストを早い段階で終了した子は、小学校入学前にかけ算・わり算まで進ませることも可能です。
教室には年中・年長さんでかけ算やわり算を暗算で計算をする子もたくさんいます。
小学校入学時点で、指で数を数える子とかけ算わり算できる子が同じ教室にいるということは知っておいた方がいい事実です。
もちろん小学校に入ってそろばんを始めた子も一気に伸びる子はたくさんいるので早い方がいい、遅いからいけないということはではありません。
そろばんを園児から習わせたい、もしくはすでに習い始めてる保護者様の参考になれば幸いです。
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