そろばん大会に出場するということ
ときどき驚かれますが、
そろばんにも大会があります。
全国大会になると数百人規模の大きな大会になります。
この記事ではそろばんの大会について、また、大会に出場することの意義について書いています。
この記事を読めば、大会を見たり出場したことがない方も、そろばんや大会にきっと興味を持ってもらえると思います。
1,そろばんの大会
全国各地で様々な大会が開催されています。
通っている教室が所属する協会の大会に出場したり、参加資格があれば出場できる大会もあります。
参加資格や競技種目などもそれぞれの大会によって異なります。
2023年全国規模で行われた大会
- 2023年7月23日(日)「そろばんグランプリジャパン2023」:日本珠算連盟と日本商工会議所
大会には全国各地から選ばれた368名が参加 - 2023年8月8日(そろばんの日)「令和5年度全日本珠算選手権大会」:国立京都国際会館において全国から総勢607名が参加
- 2023年7月2日(日)第8回全国そろばんコンクール決勝大会:全国各地から756人の選手が集結
このほか、地区大会や地域別大会なども多数開催されています。
大会に出てみたい、大会のことについて具体的に知りたいという方は、ぜひ通っているそろばん教室の先生に聞いてみるか、各協会にお問合せください。
また、大会の動画もいろいろ投稿がありますのでそちらを見ていただくと、会場の雰囲気や大会の様子がより伝わると思います。
2,練習メニュー
大会へ向けた練習は、各大会の競技内容によって決めていきます。
競技内容は大会によって異なります。
私が参加したことがある大会は①~④の競技内容のため、その対策を練習メニューにします。
①個人総合競技対策
②読上暗算・読上算の対策
③フラッシュ暗算対策
④英語読上算対策
これらは通常授業の検定内容と同じような場合と、普段の練習では全くしない内容もあります。
具体的には英語読上算やフラッシュ暗算は、私の教室では通常練習では行っていません。
しかしそれが大会の競技内容の場合は、練習をしていくことになります。
例えば、普段珠算4級の練習をしている子は・・・
そろばんの検定は、各級によって桁や口数が決まっているためその桁の練習をします。
その子が大会に出場するとしたら・・・
→大会用の問題集を使って珠算4級の桁や内容とは異なる乗算・除算・見取算・暗算などの練習をします。
大会では桁や口数が変化するピラミッド形式の問題構成になっている場合が多く、問題の種類が変わるため大会用の練習が必要になります。
また授業以外の時間に出場選手のみを集め、特訓会を実施したりもします。
大会では問題の性質上、検定試験以上にスピードが重要な要素になります。
開始してすぐに問題をとき始めるスタートダッシュや、
1問にかける時間を減らすためにどうすればいいかなど、
通常練習では伝えていない内容を特訓会では練習することも多いです。
そのほか、読上暗算や読上算に関しても通常練習よりしっかり時間を取って練習をするようになります。
自宅練習の際、以前はCDなどを使って練習していましたが最近ではYouTubeに大会練習動画が多数アップされています。
このような動画で自宅でも練習しやすくなっています👍
結果として、大会に出場する子としない子では、練習量の差が大きくなり、力の差へとつながることになります。
3,子どもたちの変化
大会に出場する子どもたちは選手と呼ばれます。
子どもたちはだんだん選手としての自覚を持つようになり、授業の中やそのほかいろいろな面でしっかりとした行動ができるようになります。
また、大会では年齢は関係なく、そろばんの力で出場枠が決まることが多いです。
そのため小さな子も特別扱いはされません。
みんなと同じように動くことが求められます。
練習のときから目はかけても、手は出しません。
大会が始まったら、年齢に関係なく1人でアナウンスを聞いて行動することになるからです。
こういった経験をすることで、子どもたちは大きく変わります。
具体的にどう変化するかというと・・・
- 忘れ物や遅刻が多かった子が、大会に出ると決めてからはルールを守るようになる。
- 準備が遅かった子がてきぱき動けるようになる。
- 挨拶を大きな声でできるようになる。
- 他の教室の子と仲良くなる。
- 先生(大人)の話を聞けるようになる。
- 自分から質問ができるようになる。
- 周りを見て行動ができるようになる。
- 困った子を助けることができる。
- 練習のたびに改善点を考えるようになる。
- 自分のことは自分でできる(把握する)ようになる。
などなど、子どもたちは大きく変化します。
簡単に言うと、しっかり者になってきます。
もちろん、練習量が増えるのでそろばんの技術も大きく向上します。
4,まとめ
そろばんはいろんな大会があります。
大会により参加資格や競技内容、規模も様々です。
そろばんは通常検定に向けた練習を行っていますが、大会に出場する選手は大会前はそちらの練習に切り替えて練習することが多いです。
その間検定練習はしないので、進級が一時的にストップします。
※もちろん大会・検定両方がんばる子もいます。
大会に出ることによりそろばんの技術はもちろん、精神的に大きく成長する子がたくさんいます。
また、大会で結果を出すことでモチベーションアップにつながったり、逆に悔しい結果が子どもたちを本気で練習することに向かわせることもあります。
結果的に、大会に出場することはそろばんの級や段を飛躍的に伸ばすことができる起爆剤になっているように思います。
その証拠に私の教室では有段者はみんな選手たちです。
機会があれば、大会へ参加していくと子どもたちの驚く変化を見ることができるのではないかと思います。
応援はげみになります。
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